ドットジェイピー第1回「未来国会2010」-日本初 大学生による国家予算プランニングコンテスト-

国家予算をあなたが作る。

未来国会2010

大学生による国家予算プランニングコンテスト

参加者インタビュー(2)

Bチーム
東京大学法学部3年
中津留隆
参加したきっかけや理由
運営側スタッフに大学の友人がいて、彼から誘いを受けたのが未来国会を知った直接のきっかけです。あと、面白そうだと思った理由は主に2つあり、初めて開催されるイベントを見つけてわざわざ参加するような人は面白い人がきっと多いだろうと感じたのが一つ目の理由です。(この予想は当たっていたと思っています笑) また、2つめは真面目な理由で、現役の官僚の方に知り合いがいて予算作成過程の話をうかがっていたこと、また私自身、希望進路に官公庁を考えており予算を実際に考える職に就きたいと思っていたので、今予算について勉強することは必ず役に立つだろうと感じていたので、応募することを決心しました。
未来国会に参加をして、得られたことや学んだことは何ですか。
一番大きな学びとしては、予算を作る際に要求される知識の多さとそこから予算に反映させるものを選び出すことの難しさを知れたことです。私自身の興味としては、外交や経済分野にあり、社会保障や地方自治、農業などの分野の知識は正直に言ってゼロに等しいものでした。しかし、そうした問題こそ、予算を作る上で一番争点になりうるところであり、それを理解せずして国家予算を組むのは不可能なのだと気づくことが出来ました。また、その理解の仕方もたとえば、「大きな政府」と「小さな政府」のように何通りも考え方があり、そのうちの一つを論理的に選ぶというのは恐ろしく難しい作業だと感じました。
Bチームの予算コンセプト「持続可能な社会へ」このコンセプトを設定した理由・背景は何ですか。
さまざまな議論が出ていたこともあり、一言で理由や背景を説明するのは難しいですが、一番根本のところにあるのは、現状では回避不可能に思える破綻というシナリオを回避したい、将来の世代と自分たちとの間に格差を作りたくないという思いだったように思います。最初はいわゆる「大きな政府」や「小さな政府」の問題などで、意見の対立がありましたが、結局は世代間の負担格差を是正したい、またギリシャで起きたような破綻という現象を日本では起こしたくないという思いは一致していたのでそこからアプローチしていた結果が今回のコンセプトにつながったのだと思います。
今の日本の置かれている状況や、国家予算についてどう思いますか。
今の日本は問題を先送りにし続けることによって自らの首を絞めているように思います。現在国債の利子を払うだけでも莫大な額を使っていることを考えれば、国債問題に対し「何もしない」だけで国家の存続を危うくしているように感じます。加えて、素早くかつ大胆な決断できる人物がいないということが大きな問題であるように感じます。上で述べたように論理的に納得のいく結論を予算という形で導き出すのが非常に困難である以上、リーダーが決断を下すことが極めて重要と思うのですが、現状では即断もしなければ英断もせず妥協で政治が動いているように感じます。そこを変えていくことが極めて重要なのではないかと思います。
「未来国会に参加をして、得られたことや学んだこと」を今後どのように活かしていきたいですか。
まず、今回の経験を通じて自分の知らない分野がたくさんあるということに気づけたので、大学で中心に学んでいる法律や政治学の分野に留まらず幅広い分野の知識を身につけなければと感じています。また、一番最初に述べたように将来、官公庁で働くことになった際は、自分が担当している分野のことを考えるだけでなく他の分野への配慮をしていくという姿勢を大事にしていければ、今回学べたことを活かせていると言えるのではと考えています。

未来国会2010閉会